タピオ・ヴィルカラ 世界の果て

タピオ・ヴィルカラ展は8月から開催していたのですが

今年の夏は本当に暑くて外出無精になり

9月になって暑さも少し落ち着いてきたのでやっと行くことができました

 

タピオ・ヴィルカラ氏はガラスコップ、マグカップで有名な

フィンランドのテーブルウエア等を取り扱う会社、

イッタラ製品のデザイナーで

約40年もの間、携わっていらっしゃったとのこと。

 

展示会場では主にガラス作品の他、

インテリア作品もあってどれも素敵なんですが

今回、初めて目にしたのが合板でつくられたオブジェです

木のうねりも色目も見事に活かされていて

これが合板?と思うほどの美しさ。

 

また、都会のせわしなさに疑問を抱き静かな土地へ住むようになり

自然と共にで暮らしていくなかでいくつもの名作が誕生したそうです

タピオさんは工業デザイナーであったものの、

アーティスト性も兼ね備えている方だと感じました

人々が楽しく暮らすためのデザインをとことん考えていらっしゃったようで

私はその思想に激しく共感しました

 

北欧、特にフィンランドのデザインはモダンなデザインの中にも温かさが含まれていて

日本の造形にもどこか似ている感じがするので

親近感を持っている国のひとつでもあります

 

ガラス作品は水や氷を彷彿とさせる素材ですので

残暑も厳しい中、涼しさを感じることができました

冷房の効いた美術館から出た時、むーんとした熱気に

せっかく感じた氷のような涼しさが溶けていく気がして

夏はもうこれ以上暑くならないでくれ!と切に願うのでありました